テーマ:「思春期の食事とごはん食の役割〜拒食症〜」
人間総合科学大学教授
東邦大学名誉教授 筒井末春先生
|
|
| ●摂食障害とはどんな病気? |
若い女性の多くにみられる病気の一つに摂食障害があります。摂食障害とは、ただ単に食べないというわけではなく、思春期特有の心の問題が深くかかわって食行動に異常がみられる病気です。摂食障害は2つに分けることができ、1つは神経性食欲不振症で拒食症ともいいます。もう1つは神経性大食症といって、これは過食症と呼ばれています。 |
●拒食症の診断基準 |
最近は拒食症にかかる人が増え、日本では若い女性のうち1,000人から2,000人に1人、米国では、100人から200人に1人といわれています。
拒食症というのは診断基準が決まっています。(1)標準体重のマイナス20%以上のやせである、(2)食事をしない、大食い、隠れて食べるといった食行動の異常が見られる、(3)自分の体重に対して、やせを否定して自分ではやせていないというような歪んだ認識がある、(4)生理が止まってしまう、(5)30歳以下である、などです。標準体重のマイナス20%以上のやせのときに、早く見つけて、早く治療することが大切です。 |
 |
●拒食症の症状 |
拒食症になると、一番苦痛に感じるのはやはり生理がなくなるということです。他には髪の毛が抜けてしまう、便秘をする、身体が冷えてしまう、などが起こります。そしてひどくなると栄養状態が低下して、むくみまで出てきます。そうなると病院を受診してくるのです。 |
 |
●拒食症の治療法 |
拒食症の彼女たちは心に問題がありますので、よく話を聞いてあげて、何が問題かを整理し、心身両面から治療して対応します。その際に、食事の面でいうと、やはり今まで食べていないわけですから、一気に一般の食事にするのは難しく、消化のよい食べ物からということになります。その点、お米は水の割合で消化能力に応じて調整できます。重湯から始まって、おかゆにして、そして普通のごはんにできます。段階的に治療の中に取り入れることができるので、お米の重要性は指摘されると思います。 |